アルバムごとの音量均一化は諦める事にした。

アルバム.jpg

タイトルの通りです。
各アルバムのアルバムゲイン調整を終えて、音量均一化は諦める事にしました。

ここまでの経緯と現状について。


私は今まで、音楽ファイルにはReplayGainを全自動で付けていたのですが、
NASを購入し、テレビに接続したFire TV内のKODIで音楽を聴くようになってから、
各アルバムごとの音量差に気付かされたというか、驚かされました。


そこで、各アルバムの音量を、
MusicBeeを使い手動でReplayGain(アルバムゲイン)の値を書き換える作業を、
暇な時間に行っていたのですが、約4,000曲は手動で微調整をしました。

ですが、どうしても上手くいかないという事はある訳で、
プロが行ったリマスター盤とそうでない通常盤を所有している場合、
その2枚のアルバムの音量をReplayGainの値をどう変えても揃えられませんでした。


要は、 ReplayGainの値を変えるだけでは、
リマスター盤とそうでない物の音量を近付ける事は出来ても、
完全に同じにすると言うのか、体感的に均一にする事は出来ないと分かりました。


リマスター盤を持っていなければ気付かなかった事。


今までの私は、リマスター盤について考えが甘かったと言うのか、
「ただ音量を大きくしているだけ」という認識しか持っていませんでした。
もちろん、ただ音量を大きくしただけのリマスター盤も存在していますが、
大部分のリマスター盤は音量を大きくするだけでなく、
素人が手を加える事が出来ない部分にまで変化を加えていると分かりました。
これが、音質が良くなったと思う、最大の原因なのではないでしょうか。


ただ音量を大きくしているだけのリマスター盤であれば、
ReplayGainのアルバムゲインを変化させることによって、
音量を統一させる事が簡単に出来る訳ですが、
プロの仕事は素人には簡単には真似する事は出来ません。

音質を変えたリマスター盤であれば、
ReplayGainのアルバムゲインを変えただけでは、
音量を近付けるという事は出来ますが、どうしても完璧に揃わないと言うか、
感覚的に微妙に違う感じがする結果になってしまいました。
これは、リマスター盤と通常盤をどちらも持っていたから気付かされた事です。

波形も真に受けてはいけないという事が分かった。


全自動のReplayGainを信頼出来ないから手動でやろうと思ったのですが、
何の根拠もなければ自信を持って取り組む事が出来ません。

そこで考えたのが、「波形を参考にして行う」という方法でした。
プログラマーさんから波形を見るソフトを教えて頂き、
アルバムの代表曲を選び、その曲ごとの波形を同じ大きさにする事で、
ReplayGainの値を変化させていくというやり方を行っていたのですが、
やはり同じ大きさにするだけでは、体感的な音量は揃いませんでした。
元々の音量が小さ過ぎるアルバムに関してその現象がよく見られました。


もちろん、波形の大きさを揃え、それに従ってReplayGainの値を変える事で、
揃ったアルバムもありましたが、大部分は同じReplayGainの値であった為、
「波形を見る意味」があまりないアルバムばかりでした。

波形を見る事で揃えられるアルバムは、
思っていたより数少なく、それもReplayGainの値を多少変えるだけで揃うと言う、
元々の音量差がほとんどないアルバムが大部分を占めました。


「波形を見る」という事は音量均一化には、あまり役に立たずに終わりました。

もちろん簡単に揃ってしまったアーティストもいるが一方で...


私はこの音量均一化の作業を、アーティスト単位で行っていました。
その中でも簡単に音量が揃ってしまったアーティストもいます。

具体的に言うと、Godsmackや、Staind等は仕上がりに自信が持てました。
これらのバンドはベストアルバムがある為に、
それを基準に音量を合わせていけば大部分の作業は完了してしまいました。

Godsmack-600×600.jpg
・Godsmack

Staind-600×600.jpg
・Staind

ですが、ベストアルバムでもリマスターのされ具合と言うのか、
音質の変化が大きい物もあり、
一概にベストアルバムに合わせれば良いとは、限らないだけでなく、
ベストアルバムその物が存在しないアーティストではこの方法は使えません。


音質の変化が大きい(ある意味ではちゃんとした)ベストアルバムは、
Alice In Chainsの「The Essential Alice In Chains」でした。
オリジナルアルバムとこのベストアルバムを同じ音量にしようと思うと、
音質の違いがどうしても邪魔をしてしまい、なかなかうまく揃いません。

これは、このベストアルバムがちゃんとリマスターされているという事の表れで、
決して悪い事ではないですし、「さすがプロの仕事だ」と感心もしました。


Alice In Chains-2006-600×597.jpg
・Alice In Chains/The Essential Alice In Chains

ですが、ベストアルバムも、幅広い年代から集めた音源ばかりではない物は、
音質の変化が感じられないというのか、
ただ音量を調節しただけとしか受け取れないような物も多くあるのも事実です。
このようなベストアルバムであれば音量均一化の作業にはもってこいなのですが、
そんなに甘くはありませんでしたし、素人に現実を知らしめてくれました。

また、2001年以降にリリースされたアルバムは、
比較的簡単に音量を揃えられました。
というのも、元の音量がほとんど同じ為、
全て同じアルバムゲインにすれば、結果的に上手く揃うという事になりました。
これらのアルバムは波形を比較するとほぼ同じ大きさになり、
「波形の大きさと言う根拠」から自信を持って作業を終える事が出来ました。

しかし、やはり現実は甘くなく、「例外的な音量を持ったアルバム」もあります。
Alice In Chainsの「Rainier Fog」はその典型的な例だと思います。
このアルバムは他の同年代のアルバムと比べても音量が小さく、
合わせるのに苦労しましたし、「音圧戦争からかけ離れている」と感じました。

Alice In Chains-2018-600×600.jpg
・Alice In Chains/Rainier Fog

一時期、「音圧戦争」という言葉が流行りましたが、
Alice In Chainsもその代表的な例として言われる事も多いのですが、
最新のこのアルバムではそれに反比例するように作られていました。
元々の音量は控えめですがボリュームを上げればその良さが伝わってきました。

このアルバムの音量が小さい事に気付かなかったのは、
普段の私の音楽のリスニング方法による部分が大きいと思います。
いつも私はウォークマンで音楽を聴いているのですが、
常にダイナミックノーマライザーをオンにした状態で聴いている為、
自然と「ダイナミックノーマライザー耳」になってしまっていて、
音量の差など気にせず聴いていたので、気付かなかった事実だと思います。


こうして考えてみると、
ウォークマンのダイナミックノーマライザーは複雑な事をしていると思います。
もちろん良い部分だけではなくて、悪い部分もある訳で、
曲中の音量までも変化させてしまう部分は一番の欠点で、
悪い時はその曲のバランスを崩し原曲とかけ離れた雰囲気にしてしまいます。
ですが、全自動で体感的な音量を揃えるという事はとても難しいはず。
それを成し遂げてしまうダイナミックノーマライザーという存在は侮れません。


長々と書いてきましたが、本日は終わりにします。またよろしくお願いします。